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YGLPCメールマガジン第41号(2016年1月29日発行)

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         弁護士法人淀屋橋・山上合同

 

        ★ YGLPCメールマガジン第41号 ★

 

      〜 労働法最前線−育児短時間制度の利用と不利益取り扱い−

                                                その他1記事〜

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            今号の目次   

           

 1.労働法最前線

   育児短時間制度の利用と不利益取り扱い

 

 2.新人弁護士のご紹介

 

 過去のバックナンバー

 https://www.yglpc.com/wp/mailmag/index.html

 

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【労働法最前線】

育児短時間制度の利用と不利益取り扱い

 

 今回ご紹介する(福)全国重症心身障碍児(者)を守る会事件(東京地裁平成27年10月2日判決。

以下「本判決」といいます。)は、育児介護休業法23条の定める

「育児のための労働時間短縮措置」を利用した労働者に対する昇格抑制の適否が争われた事件です。

 

 本メルマガ第30号でも以前ご紹介した、広島中央保険生協事件(最高裁平成26年10月23日判決)において、

最高裁は、妊娠による軽易業務転換を理由とする降格を男女雇用機会均等法9条3項に反し、

違法・無効であると判断しました。

そして、同事件において、櫻井龍子最高裁判事は、育児介護休業法10条等も強行規定であり、

これらに反する措置も違法・無効となるとの補足意見を述べていました。

 

 そんな中、本判決は、育児のための労働時間短縮措置を利用した労働者に対し、

使用者である社会福祉法人(以下「本件法人」といいます。)が実施した昇給抑制は、

育児のための労働時間短縮措置を利用したことを理由とする不利益取扱いを禁止した

育児介護休業法23条の2に違反するものであり、本件法人は損害賠償義務を負うと判断しました。

 

 本判決で問題になったのは、育児のための労働時間短縮措置を利用した労働者の昇給額を、

通常の人事考課により算定される昇給額の8分の6に抑制する取り扱いの有効性です。

 

 本判決は、育児のための労働時間短縮措置を利用したことを理由として、不利益な取扱いをすることは、

その不利益な取扱いをすることが育児介護休業法23条の2に違反しないと認めるに足りる

合理的な特段の事情が存しない限り、同条に違反するものとして違法であると判示しました。

 

 その上で、上記のような取り扱いは、特段の事情が認められず違法であると判断しました。

そもそも、育児のための労働時間短縮措置を利用している間は、ノーワーク・ノーペイの原則により、

基本給が減額されていますが、上記のような取り扱いは、

これに加えて、本来与えられるべき昇給の利益を不十分にしか与えないことになるので、

不利益な取り扱いとなると判断したものです。

 

 従業員の妊娠・出産や育児については、益々目配りの利いた対応が求められることになります。

今後の参考になる裁判例ですので、ご紹介する次第です。

 

<この記事に関するお問い合わせ先>

弁護士 白 石 浩 亮

TEL:  06−6202−3324

E-mail: k-shiraishi@yglpc.com

 

 

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【新人弁護士のご紹介】

 

 当弁護士法人は、2015年1月から、新たに川井田渚弁護士、

上西宏明弁護士、堀内聡弁護士、増山健弁護士、水井大弁護士を迎えました。

 

 新進気鋭の弁護士であり、必ず皆様のお役にたてるものと確信して

おります。

 

[川井田渚弁護士からのご挨拶]

 

私は、弁護士になるのが昔からの夢でして、本田選手ではないですが、

小学校の時の文集には『将来の夢』の題名で弁護士になりたい旨書いた記憶があります。

 

まだ、周りの方に「先生」と呼ばれることに慣れていないひよっこですが、

長い学生生活を経てやっと弁護士として働けることを実感し、

心から嬉しく思うとともに、身が引き締まる思いです。

何かあった時には、1番に私を思い浮かべていただけるような、頼りがいのある弁護士になるべく、

至誠を尽し、自己研鑽に励みたいと存じます。

 

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

 

[上西宏明弁護士からのご挨拶]

 

皆様に初めてご挨拶させていただきます。

 

本年1月に入所致しました弁護士の上西宏明(じょうにしひろあき)と申します。

生まれは北海道旭川市です。これまで中高ではボート、

大学ではラクロスとマイナースポーツに打ち込んできました。

 

弁護士の業務においても、ニッチな分野であっても皆様のニーズにお応えできるよう、

日々研鑽に励んで参ります。

一つ一つの案件に誠実に、全力で取り組んでいく所存ですので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

堀内聡弁護士からのご挨拶]

 

皆様に初めてご挨拶させていただきます。

弁護士の堀内聡と申します。

 

このたび司法修習を終え、弁護士としてスタートを切ることができました。

皆様に質の高いリーガルサービスを提供できるよう、全力を尽くしてまいります。

 

ちなみに私は、高校時代ラグビーをしておりました。

昨年、日本代表が優勝候補南アフリカ代表を制したことは皆様の記憶に新しいことと思います。

私も日本代表に倣い、熱い心で最善のパフォーマンスを発揮できるよう、日々研鑽を重ねる所存です。

皆様のご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。

 

 

増山健弁護士からのご挨拶]

 

皆様に初めてご挨拶させていただきます。

本年1月に当法人に入所した、弁護士の増山健と申します。

 

出身地は東京で、大学時代から関西に移り住んでいます。

関西弁はまだまだ似非ですが、すっかり関西の文化や風土に惚れ込みました。

 

少しでも皆様の悩みを解決できるよう日々努力しながら、

人情の町・大阪を盛り上げていきたいと考えています。よろしくお願いいたします。

 

 

水井大弁護士からのご挨拶]

 

はじめまして。本年1月から入所致しました、弁護士の水井大と申します。

皆様と一緒によい結果を導けるよう、妥協なく取り組んで参る所存です。

 

私事で大変恐縮ではございますが、

私の名前「大」は、双子の弟である「陸」と合わせると、「大陸」となります。

世界に羽ばたくような人材になるように、と願って名付けられました。

名前の由来のように、大学・大学院を過ごした関西から世界中のあらゆるニーズを満たすことができるよう、

ひとつひとつの案件に全力投球し、日々成長していきたいと思います。

 

ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

 

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・発行者:弁護士法人淀屋橋・山上合同

・発行日:2016年1月29日発行

 

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