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YGLPCメールマガジン第19号(2013年12月24日発行)

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         弁護士法人淀屋橋・山上合同

 

        ★ YGLPCメールマガジン第19号 ★

 

  〜 ゴルフ会員権の譲渡損失に係る所得税法の改正について

                                                その他1記事〜

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            今号の目次

           

 1.ゴルフ会員権の譲渡損失に係る所得税法の改正について

   ゴルフ会員権を譲渡して損失が生じたとしても、給与所得や事業所得など

  の他の所得とは通算できないことになります。

 

  2.書籍のご案内

 

  (1) 税務紛争への対応―調査、処分、異議、審査、訴訟、査察、国際課税

 

  (2) 弁護士浪花太郎の事件帖

 

  (3) 税理士のための相続実務と民法

 

 過去のバックナンバー

 https://www.yglpc.com/wp/mailmag/index.html

 

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【ゴルフ会員権の譲渡損失に係る所得税法の改正について】

 

(1) 平成25年12月12日付で、自民党のHPにおいて平成26年度税制改正

  大綱が発表されました。

   https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/123161.html

 

   基本的にはこの大綱に沿って税制改正がなされることになりますが、今回

  は、そのうちのゴルフ会員権の譲渡損失に係る所得税法の改正について取り

  上げたいと思います。

 

(2)  所得税法では、「生活に通常必要でない資産」の譲渡による損失について

    は、他の所得との損益通算を認めないこととしています。そこで、別荘な

    どの生活に通常必要でない資産を譲渡して損失が生じたとしても、その譲

    渡損失については、給与所得や事業所得などの他の所得と損益通算するこ

    とができないことになります。

 

      ただし、この制限が適用される資産は、現行制度上、動産・不動産に限

    られています。そこで、ゴルフ会員権(プレー権)については、生活に通

    常必要な資産とは考えられないものの、その資産の性質が「債権」である

    ことから、この制限の適用対象とはされておらず、譲渡損失が生じた場合

    に他の所得と損益通算することが認められていました。

 

(3)   ところが、動産・不動産であるかその他の資産であるかで違いが生じる

    ことは公平ではないとして、今回の改正で現行制度が変更となる予定です。

 

      すなわち、「生活に通常必要でない資産」の範囲に、不動産以外の資産が

    加えられることで、ゴルフ会員権のような債権であっても、譲渡損失に係

    る損益通算の制限の対象に含まれることになります。

 

     したがって、この改正の適用後は、ゴルフ会員権を譲渡して損失が生じ

    たとしても、給与所得や事業所得などの他の所得とは通算できないことに

    なります。

 

(4)   この改正は、平成26年4月1日以降の譲渡から適用されることになりま 

  すが、譲渡損失の計上は契約日を基準とすることが認められていますので、

  譲渡損失が見込まれるゴルフ会員権を保有しており、他の所得との損益通

  算の適用を受けようとするのであれば、遅くとも来年3月31日までに売買

  契約を締結する必要があります。

 

<この記事に関するお問い合わせ先>

  弁護士 木村 浩之

 TEL:  06-6202-3389

 E-mail: h-kimura@yglpc.com

 

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【書籍のご案内】

 

(1) 税務紛争への対応―調査、処分、異議、審査、訴訟、査察、国際課税

  弁護士中尾巧が編著、弁護士大沢拓、弁護士木村浩之が執筆に参加した

 「税務紛争への対応―調査、処分、異議、審査、訴訟、査察、国際課税」

 (中央経済社)が出版されます。

  本書は、税の紛争から会社を守るための対処・対応を実践的に解説した

 ものであり、企業法務の担当者にとって必携の内容となっておりますので、

 ご案内申し上げます。

  詳しくは下記サイトをご参照ください。

  http://www.biz-book.jp/isbn/978-4-502-07760-9

 

(2) 弁護士浪速太郎の事件帖

  弁護士中尾巧が執筆した「弁護士浪速太郎の事件帖」(法学書院)から刊行

 されております。

  法律に馴染みのない人でも楽しく興味深く読める内容となっておりますの  

 で、ご案内申し上げます。

  詳しくは下記サイトをご参照ください。

  http://www.hougakushoin.co.jp/book/b128084.html

 

(3) 税理士のための相続実務と民法

  弁護士木村浩之が執筆した『税理士のための相続実務と民法』が清文社よ

 り出版されました。

  本書は、平成27年1月から相続税の基礎控除額が引下げられることに伴

 い、今後ますます相続についての世間の関心が高まるなかで、相続における

 民法の知識と実務を税務と関連付けて解説した一冊になります。

  必要な内容がコンパクトにまとめられており、税理士のみならず、一般の

 方にも有用な内容となっておりますので、ご案内申し上げます。

  詳しくは下記のサイトをご参照ください。

  http://www.skattsei.co.jp/search/055333.html

 

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・発行者:弁護士法人淀屋橋・山上合同

・発行日:2013年12月24日発行

 

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