弁護士法人 淀屋橋・山上合同

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YGLPCメールマガジン第49号(2017年4月21日発行)

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         弁護士法人淀屋橋・山上合同

        ★ YGLPCメールマガジン第49号 ★

 〜 最高裁判例速報 プライバシーと検索結果の提供の優劣
                         その他2記事〜
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            今号の目次
           
 1.最高裁判例速報 プライバシーと検索結果の提供の優劣
 
 2.商標とパロディ
    −「フランク三浦」無効審決取消事件を題材に−

 3.平成27年改正個人情報保護法全面施行: 平成29年5月30日
    −ビッグデータの利用・活用に向けた改正法が施行されます−

 過去のバックナンバー
 http://www.yglpc.com/mailmag/index.html

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【最高裁判例速報 プライバシーと検索結果の提供の優劣】

1 事案の概要等
 本件は、抗告人が、インターネットの検索エンジンのウェブサイト(「Google検
索」)で、抗告人の氏名と住所の県名を入力して検索された場合、検索結果に抗告人
の逮捕歴が表示されることは抗告人の人格権(更生を妨げられない権利)を侵害する
として、当該検索結果の削除の仮処分を求めた事案であり、以下に述べるとおり、
原々決定において、日本で初めて所謂「忘れられる権利」(インターネット上の個人
情報の削除を求める権利)を認めたものとして注目されました。なお、EUでは、所謂
「忘れられる権利」について、平成26年5月に司法裁判所でこれを認める判決があ
り、また、平成28年4月に欧州議会で可決された「一般データ保護規則」においても
明文化されており(平成30年5月施行予定)、日本国内でも活発に議論されている状
況でした。

2 裁判の経過
(1)まず、原々々決定(さいたま地裁平成27年6月25日決定・判例時報2282号83頁)
は、「社会生活の平穏を害され更生を妨げられない利益が社会生活において受忍すべ
き限度を超えて侵害されている」などと判示して、検索結果の削除の仮処分の申立を
認める決定をしました。
(2)次に、原々決定(さいたま地裁平成27年12月22日決定・判例時報2282号78頁)
は、保全異議申立に対し、「一度は逮捕歴を報道され社会に知られてしまった犯罪者
といえども、…犯罪の性質等にもよるが、ある程度の期間が経過した後は過去の犯罪
を社会から『忘れられる権利』を有するというべきである」とした上で、原々々決定
と同じ理由から、「更生を妨げられない利益が社会生活において受忍すべき限度を超
えて侵害されている」などと判示して、上記決定を認可する決定をしました。
(3)もっとも、原決定(東京高裁平成28年7月12日決定・判例時報2318号24頁)は、
「忘れられる権利」については、「その実体は、人格権の一内容としての名誉権ない
しプライバシー権に基づく差止請求権と異なら」ず、「独立して判断する必要はな
い」と判示した上、名誉権やプライバシー権の侵害に基づく差止請求に関する先例の
判断基準に依拠して、「直ちに社会生活上又は私生活上の受忍限度を超える重大な支
障が生じるとは認められないこと等を考慮すると、表現の自由及び知る権利の保護が
優越するというべき」などと判示して、上記決定をいずれも取消し、申立てを却下す
る決定をしました。
(4)そして、本決定(最高裁平成28年1月31日決定・裁判所時報1669号43頁)は、
「忘れられる権利」に言及することなく、先例を参照して「個人のプライバシーに属
する事実をみだりに公表されない利益は、法的保護の対象となる」とする一方で、
「検索結果の提供は検索事業者自身による表現行為という側面を有」し、「検索事業
者による検索結果の提供は、…現代社会においてインターネット上の情報流通の基盤
として大きな役割を果たしている」と判示した上で、「当該事実を公表されない法的
利益と当該URL等情報(URL並びに当該ウェブサイトの表題及び抜粋)を検索結果とし
て提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断すべきもので、その結果、当該事
実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には、検索事業者に対し、
当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができる」との判断基準を
示して、「本件事実を公表されない法的利益が優越することが明らかであるとはいえ
ない」と判示して抗告を棄却する決定をしました。

3 本決定の意義
 本決定は、最高裁として、原々決定で認められた「忘れられる権利」について特段
言及しなかったものの、プライバシーと検索結果の提供の優劣を比較衡量する際の判
断要素として、プライバシーと(雑誌)記事の掲載の優劣を判断した長良川事件報道
訴訟(最高裁第三小法廷平成15年3月14日判決・民集57巻3号229頁)とほぼ同じ判断
要素を用いながら、同最高裁判決とは異なり、判断基準(検索結果の削除が認められ
る場合)に関し、事実を公表されない法的利益が優越することが「明らかな場合」に
限定していることが重要と言えます。本決定が「明らかな場合」に限定した理由は明
らかでないものの、インターネット媒体の表現につき紙面媒体の表現より削除を認め
にくくしたとの評価もできますが、上記判示のとおり、検索結果の提供が、検索事業
者自身による表現行為という側面のみならず、現代社会におけるインターネット上の
情報流通の基盤として「大きな役割」を果たしていることを重視した結果と言えるの
ではないでしょうか。
 いずれにしても、本決定が出たことにより、今後の裁判実務において、検索結果の
削除が認められにくくなったと考えられますが、本決定を前提としても、本件と異な
る犯罪の場合や、同一の犯罪の場合でも、処分を受けた日から10年、20年…が経過し
た場合には最早「公共の利害に関する事項」とは言えず、本件と異なる結論に至る可
能性も十分あり、今後の議論が注目されます(ただ、最高裁が「忘れられる権利」を
真正面から肯定する日が来るとしたら、それは暫く先の話になりそうです)。
 上記のとおり、本決定は、プライバシーと検索結果の提供の優劣に関する判断基準
を示した初めての最高裁の判断として、今後実務上大いに参考になるものと思われま
す。

<この記事に関するお問い合わせ先>
  弁護士 竹 本 英 世 
  TEL: 03-6267-4727
  E-mail: hideyo-takemoto@yglpc.com

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【商標とパロディ −「フランク三浦」無効審決取消事件を題材に−】

1 平成29年3月2日付で、登録商標「フランク三浦」の無効審決取消訴訟に対する最
高裁の判断が下され、登録商標「フランク三浦」(「浦」の漢字の右上の「、」を消
去して成るもの。以下「原告商標」といいます。)の商標権者である原告側の勝訴が
確定しました。
 上記最高裁の判決文は、現時点では公表されておりません。したがって、上記最高
裁の判断につきましては、後日あらためてこのメールマガジンにてご報告いたしま
す。
 今回は、その原審である知財高裁判決(知財高裁平成28年4月12日判決・判例時報
2315号100頁)を最高裁の判決文が公表された際の検討のための前提として検討いた
します。

2 本件は、全世界的ブランドである「フランクミュラー」の商標を管理する被告会
社が、原告商標が商標法4条1項11号及び同項15号等に該当することを理由に、特許庁
に対し、自己の商標(?「フランク ミュラー」(「フランク・ミュラー」を含む)
の文字からなる商標、及び?「FRANCK MULLER」の文字からなる商標。以下、これら
を総称して「被告商標」といいます。)を引用商標として、原告商標の無効審判を申
立てました。
 これに対し、特許庁は、原告商標が商標法4条1項11号及び同項15号等に該当性する
として、無効にすべきものとの審決を下しました。
 原告が、この商標無効審決に対する取消訴訟として提起したのが本件訴訟です。
 本件では、問題となる商標と先願商標との類似性を要件のひとつとする商標法4条1
項11号の該否が第一の争点となりました。
また、同項10号から14号に該当する場合を除く、商品又は役務の出所を需要者に混同
させる恐れがある商標であることを要件とする同項15号の該否が第二の争点となりま
した。
 以下では、このふたつの争点を中心に検討いたします。

3 本判決は、11号該当性について、氷山事件判決(最高裁第三小法廷昭和43年2月27
日判決・民集22巻2号399頁)を引用し、要件である商標の類似性の有無は、対比され
る両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生
じるおそれがあるか否かで決定するべきであり、その際には、そのような商品に使用
された商標の外観、観念、称呼等によって取引者に与えられる印象等を総合して全体
的に考察し、しかも、その商品の取引の実績を明らかにし得る限り、その具体的な取
引状況に基づいて判断すべきとしました。
 この点につき、無効審決では、11号該当性に関する取引の実情の判断において、原
告商標を付して販売される時計(以下「原告商品」といいます。)は、被告商標を付
して販売される時計(以下「被告商品」といいます。)の特徴と酷似したパロディ商
品であり、原告は、需要者に被告商品や被告商標を想起させることを意図して、被告
商品のパロディ商品であることを原告商品の特徴としており、原告商標は被告商標を
想起させる場合があるため、観念における類似性は認められるとしていました。
 これに対し、本判決は、原告商標に接した場合、被告商標の周知性や被告商標との
称呼の類似性から顧客に被告商標を想起させることがあり得るものの、原告商標とは
別個の周知な商標として被告商標を顧客に連想させるに過ぎないと判断しました。
 その上で、本判決は、原告商標は、「三浦」という部分から日本と関係を有する人
物との観念が生じ、被告商標とは出所として観念される主体が大きく異なる等の理由
から被告商標との間では観念における類似性は認められず、外観においても明確に区
別し得るものであり、また、原告商標と被告商標との指定商品(時計等)において、
専ら商標の称呼のみで商標を識別し、商品の出所が判別されるような実情も認められ
ず、称呼における識別性が外観及び観念による識別性を上回るともいえない以上、11
号に該当しないと判断しました。

4 また、本判決は、15号該当性について、レールデュルタン事件判決(最高裁第三
小法廷平成12年7月11日判決・民集54巻6号1848頁)を引用し、混同を生ずるおそれの
有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、当該商標の指定商品又は指定役務
と他人の業務に係る商品又は役務との間の性質等その他取引の実情などに照らし、当
該商標の指定商品又は指定役務の需要者等において普通に払われる注意力を基準とし
て、総合的に判断されるとしました。また、本判決は、同判決から、15号の混同と
は、フリーライドの防止等の趣旨から、いわゆる系列会社等の緊密な営業上の関係等
にある営業主の業務に係る商品役務であると誤認することも含まれるとしました。
 この点につき、無効審決は、原告商品が、パロディ商品であることをその特徴とし
ており、原告商品に接した者に被告商品及び被告商標を想起させることを意図してい
るため、原告が著名な被告商標に係る業務上の信用にただ乗り(フリーライド)して
いることは明らかであること等を理由に、15号該当性を肯定していました。
 これに対して、本判決は、被告の主張に対する判断の中で、15号は、フリーライド
と評価されるような商標の登録を一般的に禁止しているわけではなく、同号該当性
は、上記レールデュルタン事件判決の判断枠組みのもとでの要件該当性によって判断
されるべきであり、原告商品が被告商品のパロディ商品に該当するか否かによって判
断されるものではないと判断しました。
 その上で、本判決は、原告商標と被告商標とは、前述のように類似性が認められ
ず、被告商品の販売宣伝方法等の取引の実情の点から、原告商標は、これを使用した
としても需要者において他人の商品と混同する恐れはなく、15号に該当しないという
判断をしました。

5 本判決以前に、商標無効審決を受けた者が当該審決の取消しを求めた訴訟のう
ち、ランボルギーニ事件(知財高裁平成24年5月31日判決・判例タイムズ1388号300
頁)やPUMA事件(知財高裁平成25年6月27日判決・裁判所HP)等のパロディ的商標が
争われる事件では、商標法4条1項各号の該否の判断において、原告商標がパロディ的
商標に該当することは正面から問題とはしておらず、問題となった商標の4条1項各号
該当性を客観的に判断していました。
 本件では、?原告商品がパロディ商品であり、原告商標が被告商標を想起させるパ
ロディ的商標であるという事情や、?原告は、原告商品に接した者に被告商品及び被
告商標を想起させること意図しており、原告がフリーライドをしていることが明らか
であるという事情を4条1項各号該当性を認める理由と絡めた無効審決の判断に対し
て、裁判所は、これらの事情から4条1項各号該当性を判断することを否定しました。
 本件は、パロディ的商標について、あくまで客観的に4条1項各号該当性の下で判断
するという従来からの判断手法を取る態度を明確化した点で、新たな判断をしたもの
ではありませんが、実務的に参考になる裁判例と考えられます。
 なお、本判決は、あくまで原告商標の登録無効事由の有無が問題となった事案であ
り、被告商標権の侵害を理由とした差止請求が問題となった事案ではありません。
 また、本判決は、他人の周知な商品等表示と同一又は類似の表示を、当該他人に無
断で使用し、需要者に商品の出所を誤認させる行為を禁じた不正競争防止法2条1項1
号に違反することや、他人の著名な商品等表示と同一又は類似の表示を、自己の商品
等表示として使用する行為を禁じた不正競争防止法2条1項2号に違反することを理由
とした差止請求などが問題となった事案でもありません。
 したがって、本判決からパロディ商品の販売が、商標権侵害に基づく差止請求や、
不正競争防止法違反を理由とした差止請求等との関係で問題ないとまで判断されたわ
けではない点には留意する必要があると思われます。

<この記事に関するお問い合わせ先>
  弁護士 三 本 洋 樹
  TEL:   03-6267-2088
  E-mail: hiroki-mitsumoto@yglpc.com

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【平成27年改正個人情報保護法全面施行: 平成29年5月30日
  −ビッグデータの利用・活用に向けた改正法が施行されます−】

1 平成27年改正個人情報保護法が全面施行されます(平成29年5月30日)
 「個人情報の保護に関する法律」(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」
といいます。)は、平成17年4月1日に全面施行されました。
 その後、情報通信技術の発展により、法制定当時には想定されなかった「パーソナ
ルデータ」の利用・活用が可能となったという環境の変化が生じ、「パーソナルデー
タ」を含む「ビッグデータ」を適正に利用・活用することができる環境を整備するこ
との必要性が生じました。
 これを受け、改正個人情報保護法が、平成27年9月3日、衆議院本会議において賛成
多数により可決して成立し、その改正法(平成27年法律第65号)は同年9月9日に公布
されました。
 この改正法は、(1)個人情報保護委員会の新設、(2)個人情報の定義の明確化、
(3)個人情報の有用性を確保(利活用)するための整備、(4)いわゆる名簿屋対
策、(5)その他(取扱う個人情報の数が5000以下である事業者を規制の対象外とす
る制度を廃止することなど)をその内容としています。
 そして、この改正法は、平成28年12月20日の閣議決定により、「平成29年5月30
日」に全面施行されることとなりました。
 今回は、改正法の内容のうち、「(3)個人情報の有用性を確保(利活用)するた
めの整備」について、その概略をご説明いたします。

2 「匿名加工情報」に関する規定が設けられました
 上記1でご説明申し上げましたとおり、情報通信技術の発展により、「ビッグデー
タ」(事業に役立つ知見を導出するためのデータ)を利用し、人々の行動・嗜好を分
析することで、新たな事業を実現したり、生活の利便性の向上を図ることが可能なっ
ており、「ビッグデータ」の中でも「パーソナルデータ」は特に利用価値が高いとさ
れています。
 しかしながら、「パーソナルデータ」は個人に関する情報であって、当該個人の購
買履歴や思想信条など秘匿性の高いものも含まれるものであって、「パーソナルデー
タ」を利用・活用すると個人情報保護法に違反する可能性があるため、従来、事業者
としては「パーソナルデータ」の利用・活用が難しい状況にありました。
 そのため、改正法では、「パーソナルデータ」の利用・活用を促進することを目的
とする規定を設け、「個人情報を、特定の個人を識別することができないように加工
し、且つ当該個人情報を復元することができないようにしたもの」を「匿名加工情
報」として定めて「個人情報」とは異なる類型を設け、本人の同意に代わる緩やかな
一定の条件の下で自由に利用・活用することができるようにしました。

3 「匿名加工情報」とは何でしょうか
 「匿名加工情報」とは、個人情報を加工して、?特定の個人を識別することができ
ず、?当該個人情報を復元することができないようにしたものです(改正法2条9
項)。
 それでは、「匿名加工情報」に該当するためにはどの程度の「加工」を施さなけれ
ばならないかという点ですが、改正法36条1項は「個人情報取扱事業者は、匿名加工
情報(匿名加工情報データベース等を構成するものに限る。以下同じ。)を作成する
ときは、特定の個人を識別すること及びその作成に用いる個人情報を復元することが
できないようにするために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に
従い、当該個人情報を加工しなければならない。」と定め、個人情報の保護に関する
法律施行規則(平成28年10月5日個人情報保護委員会規則第3号)19条は、(1)特定
の個人を識別することができる記述等の削除、(2)個人識別符号の削除、(3)情報
を相互に連結する符号の削除、(4)特異な記述等の削除、及び(5)個人情報データ
ベース等の性質を踏まえたその他の適切な措置、の全てが必要であることを定めてい
ます。
 このように、「適切な措置」を講じる必要があるとされているのですが、上記の法
令を読めば、「加工」の具体的な方法が明らかになるというわけでありません。
 この点につき、経済産業省は、従来、ホームページ(2016(平成28)年8月8日
ニュースリリース「事業者が匿名加工情報の具体的な作成方法を検討するにあたって
の参考資料(「匿名加工情報作成マニュアル」)を取りまとめました!」(
http://www.meti.go.jp/press/2016/08/20160808002/20160808002.html ))におい
て、「匿名加工情報を作成する際の加工の程度は、個人データを取り扱う事業の内容
や利用形態によって判断されるべきものであり、一律の基準はありません。個人情報
保護法においても、認定個人情報保護団体の指針等が定められ、実用に供されること
が想定されています。」と説明していました。
そして、個人情報保護委員会は、平成28年11月に「個人情報の保護に関する法律に
ついてのガイドライン(匿名加工情報編)」を定めました(なお、平成29年3月31日
に一部改正されています)( https://www.ppc.go.jp/files/pdf/guidelines04.pdf
)。
 しかし、このガイドラインでは、「匿名加工情報の加工に係る手法例」が列挙され
ていますが、個別の事案において、具体的にどのような措置を講ずれば「適切な措
置」に該当するのか、ということを必ずしも網羅的に定めているわけではありませ
ん。
 また、個人情報保護委員会は、平成29年2月16日に「「個人情報の保護に関する法
律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の
対応について」に関するQ&A」( https://www.ppc.go.jp/files/pdf/kojouhouQA.pdf
)を公表していますが、この「Q&A」においては、「匿名加工情報」の作成における
「適切な措置」の内容について触れられていません。
 結局、この問題は、個人情報保護委員会の見解等に依拠せざるを得ず、既に公表さ
れている、個人情報保護委員会事務局による「個人情報保護委員会事務局レポート:
匿名加工情報 パーソナルデータの利活用促進と消費者の信頼性確保の両立に向け
て」(平成29年2月)( https://www.ppc.go.jp/files/pdf/report_office.pdf )な
ど、個人情報保護委員会が公表する資料の内容を踏まえ、また、業界団体などが制定
する自主ルールなどにも従って、個別具体的に検討せざるを得ないと考えられます。
 (今後も、このメールマガジンにおいて、個人情報保護法の改正法に関する情報を
随時ご提供する予定です。)

<この記事に関するお問い合わせ先>
  弁護士 大 場 規 安
  TEL: 03-6267-1227
  E-mail: n-oba@yglpc.com

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・発行者:弁護士法人淀屋橋・山上合同
・発行日:2017年4月21日発行

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